2006.9.27          JASVA Day TOKYO 2006             JASVA通信66号に掲載
「JASVA Day TOKYO 2006」が盛況に開催される
   
講演3つとベンチャー4社の発表と盛り沢山
   

 
    これは、従来開催していたIRカンファレンスに変わる大型セミナーで、講演及びJASVA会員による会社紹介
    /技術紹介からなるものです。
    
    講演の部では、「日本の企業風土に見る光と影」というテーマの下、武蔵工業大学の城氏(元インテル且謦役)
    、E2パブリッシング(株)の石田氏、 および椛コ田製作所の中島氏をお招きし、日本企業の抱く強み、弱み、課題
    等に関連するお話をして頂きます。
    
    また会員の中からは、(株)エイビット、シンテスト・ジャパン、ジェネシス・テクノロジー(株)、ウインテスト(株)が
    意欲的な発表が行われます。
    
    プログラムの最後には交流会も予定され、参加者同士で.活発に議論いただく場を用意するなど、盛りだくさん
    の内容となっております。

テーマ:日本の企業風土に見る光と影〜起業するも人生、残るも人生〜
 プログラム    2006年9月27日(水) ・会場:如水会館
10:30〜10:40 挨拶:          飯塚 哲哉 JASVA会長/ザインエレクトロニクス(株)代表取締役
10:40〜11:30 講演1:  「インテルの卓越性と日本は勝ち組になれるか?」
                
城 浩二氏 武蔵工業大学 客員教授
               
 (元インテル(株) 取締役 開発・製造技術本部長)
11:30〜12:00 発表1:  「CMOS・RF内蔵PHSチップセット開発によるファブレスメーカー起業」
               檜山 竹生氏 (株)エイビット 代表取締役
12:00〜12:30
発表2:  「テストコスト低減のためのシンテスト社によるDFTトータルソリューション」
              村上 道郎氏 シンテスト・ジャパン ゼネラルマネージャ
12:30〜13:30 休  憩
13:30〜14:00
発表3:  「ファブレス向けテスト・ソリューションとインターネット・サービス」
            〜ファブレス化する日本のテストにおける課題と解決策〜
              佐藤 正幸氏 ジェネシス・テクノロジー(株) 技術開発室長
14:00〜14:30
発表4:  「ウインテスト株式会社 会社紹介」             
              奈良 彰治氏  ウインテスト(株) 代表取締役社長
14:30〜14:40 休  憩
14:40〜15:30
講演2:  「日本のエレクトロニクス産業が直面する危機
                −エンジニア不足”が長期的に進行−」(仮題)
              石田 雅也氏 E2パブリッシング(株)代表取締役社長
                       兼 EE Times Japan 発行人
15:30〜16:20
講演3   「村田製作所の通信モジュール事業戦略と米国ベンチャー買収の狙い」       
            中島 規巨氏  (株)村田製作所 モジュール事業本部
                       通信モジュール商品事業部 事業部長
16:30〜18:00    交流会         

 JASVA Day TOKYO 2006 が平成18年9月27日(水)
 10:30から、東京都千代田区一ツ橋の如水会館で
 開催された。
 
 従来のIRカンファレンスに代わるもので、講演とベンチ
 ャー企業の発表から成り、100名近くの参加者を得て
 交流会も行われた。
   

JASVA Day TOKYO 2006

 挨拶: 冒頭に飯塚会長が挨拶の中で「理工系の危機が叫ばれて久しいが 日本は大学とベンチャーの役割が
       後進国、米国は15年前から大きく変わったのに日本は昔のまま。
       産業構造について深い議論がJASVAでは出来る筈だ。この催しがその一助になれば幸いだ」 と述べた。
  
 講演概要:
   講演1:「競争力強化とMOT」 城 浩二氏  武蔵工業大学客員教授(元(株)インテル取締役)
       技術経営は研究開発とその成果をいかに効率よく事業へつなげていけるか、技術戦略と経営戦略を
      いかに統合するかが重要である。
      その為、経営の判る技術者、技術のわかる経営者が必要であり、基礎研究と応用研究の連続性が重要だ。
      日本ではこれらがちゃんとできているか大いに疑問。
     
      研究開発の優先順位付け及び評価のシステムは無きに等しくあなたまかせになっている。
      1985年ヤング・リポート、2005年パルサミーノリポートが出されて、米国はIPについて極めて戦略的に動いて
      いるが、日本にはIPの国家戦略は無い (あったとしても知らされていないので無きに等しい)。
     
      日本の特許戦略は国内重視でしかも何の為に取りどう使うのかという意識が希薄である。要するに日本は
      特許に対する思想が無い。
      ビジネスモデル構築に際しては投資を回収するしくみが重要であるが、日本はビジネスの判定が甘い。
     
   講演2:「日本のエレクトロニクス産業が直面する危機〜エンジニア不足が長期的に進行〜」 石田雅也氏
                                  E2パブリッシング椛纒\取締役社長兼EE Times Japan 発行人 
       EE Times Japan 「2006年エレクトロニクス・エンジニア調査」からの報告。
     
     (1)この調査から以下のようなエレクトロニクス・エンジニア像が浮かび上がった。
        ・日本のエンジニア90%が社内エンジニア不足を感じている(米国は53%)
        ・日本のエンジニアは勤務時間が米国よりも1日あたり1時間長い。
        ・日本のエンジニアの給与水準は米国のエンジニアの70%以下。(米国ではエンジニアをはじめ
          スペシャリストが評価されるが、日本はゼネラリストを評価する傾向が強い)
        ・日本のエンジニアは過去1年間に給与が増えた人は40%に過ぎず、変わらない人が39%、減った  
          人が21%もいた。米国では増えた人が73%、減った人は3%。
        ・エンジニアと言う職業には満足している人は日本85%、米87%(日米同程度)
        ・自分のキャリアに満足している人は日本58%、米84%で日本の方が不満を持っている人の割合が多い
        ・自分のスキルの自信を持っている人は日本60% 米89%で、日本は30代後半のエンジニアでも
          半数近くがスキルに自信を持てないでいる。
        ・自分の子供もエンジニアになって欲しい人は日本51%、米国71%で、日本では半数近くの人が自分の
          子供にエンジニアになって欲しいと思っていない。
        ・日本のエレクトロニクス・エンジニアの半数以上が、会社の革新性や創造性、先進性などに不満を
          持っている。
   
     (2) 以上の調査結果から想定される最悪のシナリオ
        ・会社の姿勢や技術に対する評価は低く、中堅エンジニアのモチベーションが低下している。このまま
          では中堅から若手への技術移転ができなくなるかも知れない。
        ・スキルに自信のあるエンジニアは先端的な仕事が出来る環境を用意する海外へ転職する例が増
          えつつある。
        ・エンジニアを目指す若者が減っており、特に大学工学部においてエレクトロニクスを専攻する学生 
          が減少している。
        ・米国ではエンジニアの初任給は高額保証、中でもエレクトロニクス系はトップクラスであるのに対し、
           日本では職種や専攻による初任給の違いは殆ど無い。
        ・日本では2000年時点で既に電気・電子系のエンジニアは5万人不足している。
        ・エンジニアの待遇改善に取組まない企業の開発力が縮小、エンジニア不足が限界を超えて開発プロ
          ジェクトが停滞する。
        ・モノづくりに強みを発揮すべき日本企業の足場が揺らぎ、日本の製造業が世界の競争に負ける。
       
     (3) 危機から脱出するための方策
        ・企業がエンジニアの待遇改善やスキルアップに真剣に取組むこと。
        ・ 業界全体でエンジニアの仕事をもっと魅力的に見せること。
        ・ 学校の教育プログラムをもっと面白くすること。
        ・ エレクトロニクスを国家の重点産業として内外にアッピールする必要あり。
        ・エレクトロニクス・エンジニアが明るい展望を持って仕事に取組める環境づくりを、産学官が積極的に
          進めるべき。
  
    講演3:「村田製作所の通信モジュール事業戦略と米国ベンチャー買収の狙い」   中島 規巨氏
                                 (株)村田製作所 通信事業本部通信モジュール商品事業部長
      ・無線ネットワークの現状と今後
        先ず、各種近距離無線規格、IEEE802標準化団体、WiFi Market、Bluetooth Market、PAN Market
       予測、無線ネットワーク市場(新しい市場)、UWB(Ultra Wide Band)等について解説された。
       次いで、UWBの各国法制化進捗状況(各国のSpectrum Mask案)、ZigBeeについてのアプリケーション、
       トポロジーモデル、試作モジュール等の説明があり、WiMaxについて用途の異なる2つの仕様、韓国に
       おけるWiMaxサービスWiBro紹介、今後の普及イメージ等が説明された。携帯端末用デジタル放送の
       概要(地デジとの融合、世界各国の地上デジタル放送)、ワンセグ放送についての概略説明があった。
     
     ・村田製作所における通信モジュール事業展開
       Cellular向けモジュールとして、Cellular向けLTCC製品、通信システムロードマップ、Cellular構成部品、
       製品毎の技術ロードマップ、村田のSwitchplexer等の紹介があり、CDMA Tripleband EVDOソリューション
       の紹介がなされた。
        ついで、Non-Cellular Wireless Communication向けモジュールについて、Bluetooth Module、New Wi-Fi
       Module(+Bluetooth Module)、UWBモジュール、Digital Tuner、DVB-H Module等について概説。
       
       多層技術でIntegrated Passive(IP)を実現、ICを内蔵して、Integrated Passive and Active(IPA)を実現した
       との説明があり、材料(セラミック等)、プロセス(積層・多層技術等)、設計(高周波化技術等)技術等の
       垂直統合で新規部品が誕生するとの説明があった。
       
     ・米国Syschip社買収により、より広い顧客ニーズへの対応、伸びる市場への幅広い対応等が可能になるとの
      説明がなされた。さらに、アプリケーション・顧客カバーレッジの拡大、顧客に近い場所でのハード、ソフト
      サポートにより顧客をつかむことが可能になったことを力説された。
      

  会員発表の部は、以下の各社により行われた。
  (株)エイビット 代表取締役 檜山武生氏
      「CMOS/RF内臓PHSチップセット開発による
        ファブレスメーカの起業」、
  シンテストジャパン ゼネラルマネジャー 村上道郎氏
      「LSIテストコスト低減のためのDFTトータルソリューション
       の提供」、
  ジェネシス・テクノロジー(株)技術開発室長 佐藤正幸氏、
      「ファブレス向けテスト・ソリューションとインターネット・
        サービス〜ファブレス化する日本のテストにおける
        課題と解決策〜」、
  ウインテスト(株) 代表取締役社長 奈良彰治氏、 
      「ウインテストのご紹介」
     

JASVA Day TOKYO 交流会で
乾杯する高乗 正行氏
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